整体師になるには

整体師

これから職業的なニーズがますます高まっていくと予想される整体師になりたいと考える人は多いでしょう。

これからは65歳以上の高齢者が増える高齢化社会になると予想されており、体の不調を訴える人や、仕事のストレスや長時間のパソコン使用によって肩こり、腰痛などを抱えて、整体院に駆け込む人が増えると、治療行為をする整体師の技術が必要になるからです。

でも、整体師とはそもそもどのような職業なのか? すぐに整体師になることはできるのか? 資格は必要なのか?がわかりにくいですよね。整体師の仕事が気になる方のために、整体師になるために必要なことを解説していきます。

整体師はどういう職業なのか

整体師とはどういう職業なのか、という点についてから説明していきます。

整体とは

整体師

整体とは、東洋医学の考え方を基本として、筋肉のほぐしや骨格の矯正といった施術をする手技により、身体のバランスを調整していく仕事です。

肩こりや腰痛を始めとした不調は、姿勢の悪さや骨格の歪みが原因となる場合が多いため、マッサージなどで筋肉をほぐすことは対処療法にしかならず、まずは身体を正常な状態に戻すことが大切になります。

体の歪みが矯正されると、自然治癒力が高まり、身体的・精神的な不調の予防と改善につながります。

一般的に整体と呼ばれる仕事の代表的なものは、接骨院や整骨院の先生である「柔道整復師」をイメージするのではないでしょうか?

柔道整復師とは、体を触診して電気治療、マッサージ、テーピングなどの方法によって治療をする職業のことですが、それだけを見れば整体師と変わらないように思えます。

しかし柔道整復師になるには、文部科学省が認定した学校に3年以上通い、専門家に解剖学、生理学、運動学、外科学、リハビリテーションなどの指導を受けた上で、国家試験を受けることが必要です。

そして整骨院では保険が適用されるため、一回あたりの治療費用が数百円〜とリーズナブルになり、高齢者の方でも出費を気にすることなく頻繁に通院できることが特徴です。

「鍼灸師」を整体師と混同している方もいます。

灸

鍼灸師とは、東洋医学の考え方をもとにして、「鍼(はり)」と「灸(きゅう)」を使用した治療を行う職業のことです。柔道整復師や整体師が体の表面から治療を行うことと比較して、鍼灸師は体の内部まで入り込んだ治療行為を行うことが特徴です。

鍼灸師になる場合は、柔道整復師と同様に、文部科学省が認定した学校に3年以上通い、専門家から解剖学、衛生学、病理学などの指導を受けた上で、「はり師」と「きゅう師」2つの国家試験に合格する必要があります。

鍼灸院でも保険が適用されますが、そのためには開業するときに医師の同意書が必要となるところだけが、柔道整復師とは違うところです。

柔道整復師と鍼灸師、この2つの国家資格には、独立開業する権利が与えられます。

整体師

整骨院や鍼灸院で雇用されるスタッフ(サラリーマン)として働くだけではなく、自分自身で独立する経営者(事業主)になることができます。

ただし前述したように、開業してすぐに保険が適用できる柔道整復師に比べて、鍼灸師は医師の同意書を必要とするため、まずは柔道整復師の国家資格を取得する人が多いようです。

厚生労働省が発表した平成26年の国家資格受験者数を参考にすると、鍼灸師が4,976人に対して柔道整復師が6,858人と、その数を大きく上回っていますが、将来的な開業を考えてのことでしょう。

なかには治療の幅を広げるために、柔道整復師と鍼灸師の両方を取得して、「鍼灸整骨院」として開業する人もいます。

マッサージやストレッチの手技によって治療をすることもできて、しかも体の内部に入り込んで“ツボ”を刺激することで身体の不調を改善することもできるため、お客さんのニーズに幅広く応えることができるからです。

ただし2つの学校に合計6年以上通い、しかも多額の学費を必要とするため、チャレンジすることのハードルは高くなります。

もちろんこの間は、国家試験に合格するために必死で勉強する必要があるため、仕事をしながら二足のわらじでチャレンジすることはかなり大変です。

他にも「あん摩マッサージ指圧師」という職種もあり、これは国が唯一認めているマッサージ師の資格になります。

マッサージ

あん摩マッサージ指圧師の国家資格は、鍼灸師の学校で一緒に取得できる場合が多いですが、学校によって異なりますので、気になる学校に資料請求をして確認しておきましょう。

整体師は身体の歪みを改善して、体全体の調子を整えることを目的としていますが、あん摩マッサージ指圧師は身体をさする、もむ、押す、叩くなどの技術によって体のこりをほぐし、血流を促進する治療の専門家です。

整体院で行うマッサージは、体の歪みを改善するために、まず凝り固まった身体をほぐして、ストレッチなどの施術をしやすいようにする前準備になります。

その一方であん摩マッサージ指圧師が行うマッサージは、治療を行うためのもので、学校で学んだ高度な手技が用いて、体の調子を整えてきます。最近では、「クイックマッサージ」「あなたの体をほぐします!」の看板を掲げたマッサージ店をよく見るようになりましたが、本来マッサージという表現は、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得している人しか使うことができません。

他にもカイロプラクティックで治療を行う「カイロプラクター」という職種もあります。

施術風景

背骨や腰骨から「バキバキ!!」という音がなった後に、患者さんが「すごく楽になりました」というシーンをテレビで見かけたことはないでしょうか?

お客さんが復調を実感できる施術を行い、体の歪みを矯正していく職種がカイロプラクティックで、アメリカで発祥した西洋医学に基づく治療行為となります。

日本ではカイロプラクターになるための国家資格は存在せず、資格や経験がなくても誰でもカイロプラクティック院で働くことができて、開業することもできます。

とは言え、体を矯正する仕事は、誰もが今すぐできる仕事ではありません。専門的な知識と豊富な施術経験がなければ、治療のポイントを誤るなど、お客さんの身体をかえって痛めてしまうことになるため、専門学校に通って勉強し、資格取得をする人が多いです。

なかには本場アメリカに渡って国家資格を取得する人もいますが、その資格を日本に持ち込んだとしても法令が違うため、アメリカと同様の治療を行うことはできません。

ちなみにアメリカでは、カイロプラクターに「ドクター」の称号を与えて、末期がんの疼痛をコントロールするなどの幅広い治療が許可されていますが、日本では同様の扱いを受けることはありませんので注意が必要です。

 

整体師の資格について

ここからは、整体師になるために資格は必要か、資格の試験内容はどういうものか、という点について説明していきます。

資格の概要

柔道整復師、鍼灸師、あん摩指圧マッサージ師を除いた「整体師」には、国家資格は存在せず、あるのは整体学校・スクールが付与する民間資格になります。

この民間資格は、整体師の就職・転職に有利に働くものではなく、「この資格があれば仕事に困らず一生安泰」というわけでもありませんが、整体師に必要な知識を勉強してきた証にはなります。

整体師になるための整体学校やスクールは、少人数制で行われている場合が多く、好きなときに入学して、定められた期間内にすべての単位を取得することさえ出来れば、好きなときに通学することができます。

将来的な転職や脱サラ(独立開業)を考えて、他の仕事をしながら通う人が多く、生徒の年齢層も18歳〜68歳までと幅があります。

 

資格の取得は必要か

試験

整体師には民間資格しか存在せず、しかも就職と転職に有利に働くものではないことを考えると、「整体師の民間資格を取得するメリットはあるのか?」が気になるところですよね。

それでも整体師の資格を取得しておくことのメリットはありますよ。

まずは民間資格を持っていることで、整体の知識を学んできたことの証明になり、治療に訪れたお客さんに安心感を与えることが一番大きな要素です。

それでも整体師の資格を取得しておくことのメリットはあります。

民間資格を持っていることで、整体の知識を学んできたことの証明になり、お客さんに安心感を与えるからです。

もしあなたが整体院に治療をしてもらいに行ったとして、院内に資格証書が展示されていなかったらどう感じるでしょうか?

「先生は信頼しても大丈夫なのだろうか?」

「適切な治療をしてくれるのだろうか?」

ということを考えるかも知れません。

独立開業した場合に、お客さんの良い評判と口コミを獲得するキッカケにもなります。

独立開業すると、お客さんの信頼はゼロからスタートすることになります。そんな状態で、お客さんの良い評判と口コミを勝ち取り、リピーターになってもらうために必要なことは、まず経験よりも「知識」です。

整骨院や鍼灸院での治療は数百円程度で済みますので、「もし自分に合わなければ他の院に行こう」という軽いノリで通院することも可能ですが、一回5,000円程度を支払う整体院であればそうはいきません。

高い金額を支払うお客さんの目は、通常よりも厳しくなるものですから、まずは院長の知識をもとに整体院の良し悪しを判断して、その上で施術スキルも伴っていればリピーターになろうと考えるのが当たり前です。

新規顧客が整体師を判断する材料はまず「知識」しかなく、その後に施術スキルを評価することになります。

これは整体院の院長としてではなく、スタッフとして働くときであっても全く同じことで、整体院の民間資格は、お客さんの信頼を勝ち取るために有効です。

 

試験内容について

整体師の民間資格は、整体学校で定められた単位を期間内にすべて取得して、卒業することで付与されます。

授業内容はコースによって異なり、専門療法、解剖学、生理学、経営学などを学ぶことになりますが、より重点的に学ぶのは手技療法となります。

そして卒業試験では、実技試験、西洋医学、東洋医学、解剖学などのペーパーテスト、施術のロールプレイングを評価される専科試験、そして面接を実施するのが一般的です。

具体例として、NPO法人日本セラピスト認定協会が発行している「整体セラピスト」の試験内容を調べてみました。

整体セラピストとは、身体の自然治癒力を高める施術と、内面的なメンタルケアの技術を身に付ける民間資格です。

資格 試験内容
修士免許 論文:研究論文(テーマは自由)
面接及び理事会の承認:統括者適性判断 / 臨床心理適性判断 / 口述面接試験
1級免許 [一次試験]
学科:臨床心理 運営基礎 経営学 人材育成 顧客管理
[二次試験]
面接:店長としての適性判断 / 口述面接試験
論文:施術院の役割の理解を判断
2級免許 [一次試験]
学科:痛みの症状 慢性症状 テスト法 施術計画 心理学 指導法
[二次試験]
実技:慢性症状、痛みの症状
3級免許 [一次試験]
学科:一般臨床 症状別施術 栄養学 コミュニケーション学
[二次試験]
実技:リラクセーション 症状別施術
4級免許 学科: 解剖基礎、運動学基礎、施術基礎
実技:基本施術
5級免許 学科:一般常識、セラピスト学、接客の基本、生理学基礎
実技:なし

5級〜修士免許に近づくほど試験内容は濃密になり、進級するほど「1級合格者で実務経験3年以上の者」などの受験資格が必要となるため、知識と経験の両方を持っていなければ合格することはできません。

ただし、NPO法人日本セラピスト認定協会が発表している2008年のデータを参考にすると、3級免許の合格率は98%となりますので、きちんと勉強していれば問題なく取得できる免許と言えるでしょう。

 

資格を取得までの勉強方法

資格を取得するためにはどういった勉強方法があるのかについて説明していきます。

整体学校

校舎

民間資格を取得するためには、まず整体の専門学校に通う選択肢があります。

通学期間や費用は選択するコースによって異なりますが、整体師に必要な基本知識を勉強するコースで6ヶ月、将来的な独立開業と複数店舗の経営を学ぶコースで2年間通学する必要があり、費用は18万円〜265万円の幅となっています。

雇用スタッフとして働きたいのか? 開業したいのか? 複数店舗を経営するオーナーになりたいのか? をイメージした場合に、必要になる知識は変わるものですから、コースを選ぶ前に将来についてじっくり考えたいところです。

スタッフとして働くのであれば、最低限の知識と手技を覚えるだけでも仕事をすることができますが、開業するには基礎医学はもちろんのこと、経営学も必要になり、さらに複数店舗に拡大する場合には実践経営学やマネジメント論も必要になります。

整体学校では、目標に合わせたカリキュラムが組まれておりますので、自分の将来像をイメージしながらコースを選択しましょう。

 

整体スクール

セミナー

校舎を持つ整体学校とは別に、民間の整体スクールも各地で運営されています。

講師の自宅で開催しているものや、地域の公共施設を借りて運営しているものが多く、整体学校に比べて費用もリーズナブルで、通学期間も短くて済むのが特徴です。

整体スクールの大きなメリットは、現場で活躍している専門家や院長から、ほぼマンツーマンで専門知識を指導してもらえることで、即戦力の整体師を生み出す養成学校のようなものになります。

整体師の基礎を学ぶだけなら3日間で45,000円、独立開業を目指す人であれば約4ヶ月で280,000円の学費が必要となり、入学金、入会費、教材費、実習費なども必要なく、いずれも整体学校より安く、通学期間も短くなります。

卒業するときに実技試験を講師が評価することで、整体師の民間資格を付与している整体スクールもありますが、しっかりと勉強していれば不合格になることはほとんどありません。

 

通信講座

通信教育

住んでいる地域に整体学校・スクールがない場合や、時間に余裕がないサラリーマンや主婦女性は、整体学校に通うのが困難ですが、そんな人たちのためにテキスト・DVD教材で、整体師に必要な知識を学べる通信教育もあります。

整体師の通信教育に申し込みをするだけで教材が手元に届き、仕事をしながらであっても、わずか1ヶ月で修了することができて、しかも費用は4〜10万円と、整体学校やスクールと比較してリーズナブルです。

ただし通信講座の場合は、整体学校やスクールのように、専門家の指導のもとで、マッサージやストレッチの実地経験を積めないことが最大のデメリットです。
整体師は知識ももちろん肝心ですが、何より実践経験を積んで感覚を鍛えて習得した技術力が求められるので、通信講座で得た知識だけで整体師を名乗ることははっきり言っておすすめできません。

例え見習いとして整体院で働くことになったとしても、整体学校を出ていれば当たり前にできる技術が身についていないままでは患者さんの身体を触らせてもらうことができず、満足なお給料ももらえないまま、整体学校上がりの後輩に先をこされてしまうことになるでしょう。

 

整体師になるのに年齢制限はない

整体師のメリットは、国家資格などの難しい資格や免許が必要ないため、何歳からでも年齢制限なしに始められることです。しかし、資格は必要ありませんが、人の身体を調整する仕事なので開業後のトラブル等を避けるためには最低限の経験や医学に関する知識は必要です。
大半の人は自分で経験や医学的知識を学ぶことができないため、大学や専門学校(整体学校)などで専門知識を学んでいます。

ある程度の年になると「いまさら若い人に混ざって学生なんて」と思う人もいるかも知れませんが、整体学校には幅広い年齢層の人が通っているので、近くに通える学校があるのなら、自分の年齢を気にせず通うべきです。
整体学校に通う年齢層は、高校卒業後すぐに整体師を目指す10代もいれば、将来的な転職や脱サラ(独立開業)を考えて、他の仕事をしながら通う20代、30代、40代の方も多くいます。定年退職後にも整体を開業したいと考える60代後半の方も珍しくはありません。

 

資格を取ってから整体師として働くまで

資格を取ってから整体師として実際に働くまでの選択肢として、開業するか、既存の整体で働くかという手段があります。詳細に説明していきます。

開業する

まずは、開業して整体師として働く場合について説明します。

開業のメリット・デメリット

お店

整体師として独立開業するためには、資格は必要ありません。

整体師として独立開業するメリットは、自分が経営する整体院で、独自の施術を追求できることです。

店長の下で働くスタッフの場合は、院内の治療方針に従うこととなり、店長のやり方に逆らうことはできませんが、開業することで治療方針を自ら組み立てることができます。

そして、雇用スタッフとして働く場合には、時給・月給という形で給料をもらうことになりますが、独立すると頑張ったら頑張った分だけ自分の収入につながり、やりがいを得られます。

開業するデメリットとしては、うまく集客できなかった、リピーターを獲得できなかった場合には経営が立ち行かなくなり、廃業に追い込まれるリスクがあることです。

開業のために初期投資した資金を無駄にしてしまい、しかもお客さんが来ない時期は、貯金を切り崩して生活費・経費にあてることとなり、厳しい生活を強いられることになります。

これは整体師で独立するときに限った話ではなく、株式会社を起業するときでも、個人事業主として独立するときも皆同じですが、リスクをとらなければリターンは得られません。

開業するときには、最低でも一年は生活水準が下がってしまうことを覚悟して、サラリーマンの時期に十分な貯蓄をしておくなどの対策をしておきましょう。

 

開業にはどのような手続きが必要か

個人事業主として開業する場合には開業届が、株式会社を設立する場合には登記することが必要ですよね。

でも、整体院を開業する場合は、不動産会社と店舗契約することくらいで、実は他の機関に開業届を提出する必要はありません。

 

開業した人はどういうことに悩むのか

困った

開業してみると、店舗の家賃、光熱費、備品消耗品、人件費など、サラリーマン時代には考えたこともなかったお金の悩みに直面することになり、全てのお金が自分の銀行口座から出金されることになります。

しかもお客さんが少なく、売上がたたない時期には、入金がない銀行口座から支払いを行うことで、銀行預金がどんどん減っていく、そんなお金の不安と戦うことになります。

将来的に独立を目指している人は、雇用されているときから経費の意識を持ち、コストダウンのためにあらゆる工夫をして、自分が経営しているつもりで売上と利益をシミュレーションすることが大切です。

整体院の開業したあと、お金以外の大きな悩みは「集客」です。

店舗を構えたからといって、いきなりお客さんがたくさん来てくれるわけではありませんので、まずは近所に営業をして、ブログやSNSなどで繰り返し告知をすることが大切です。

近所への営業で効果的なのは、駅前で広告を配布することや、ポスティングをすることです。

これはかなり地道な戦略ではありますが、インターネットになじみのない高齢者世代にとっては、「チラシ」が絶大な影響力を持っており、整体院の認知度を上げるためには効果的です。

整体院開業の失敗リスクを最小限にするために、自宅の一室を治療室として改良し、自宅開業する人もいます。

経費・コストを抑える賢い選択肢ではあるものの、人通りの多い場所に出店することに比べると、自宅開業は人目に触れることが少なくなり、集客には苦労してしまうでしょう。

整体院を開業して、うまく集客できた後に悩むことは「リピーター」です。

せっかく来てくれたお客さんを満足させることができずに、リピーターとして来てもらえなければ、整体院を長く経営することはできません。

接客

そればかりか“口コミ”はすぐに広まるもので、お客さんが「あの整体院はイマイチだった…」と感じたら、近所の知り合いに一気に悪い評判が出まわってしまいます。

今では整体院や整骨院の口コミサイトがインターネット上に多数存在するため、評判の広まりは以前よりも早くなっており、リピーターを獲得できないことは経営にとって致命傷となります。

整体院は一回の治療費が5,000円程度となることから、毎日通ってくれる人はおらず、リピーターが来院するのは早くて1~2週間程度、体のメンテンス目的の人で1〜2ヶ月後が一般的です。

「いま施術しているお客さんがリピーターになってくれるのか?」を検証するには時間がかかりますので、今日手を抜くことが、1〜2ヶ月後の経営に痛手となることを理解して、いつも全力で施術に取り組むことが大切です。

そして、アンケートをとったり、お客さんが心地悪そうなリアクションをした施術はすぐに改善したりして、スピーディーな対応も必要になります。

 

既存の整体で働く

次に、資格取得後の進路の選択肢として既存の整体に就職して働くという手段があります。

就職のメリット・デメリット

求人

整体院に就職することのメリットは、整体の現場で経験を積めることです。

整体師の民間資格を取得してから、いきなり開業する人もいますが、整体師とは「資格さえ持っていればお客さんが満足してくれる仕事」ではなく、人体の専門知識を持ちながら、お客さんの症状にあった施術スキルがあることが何よりも大切で、適切な施術を行うために必要なものが「経験」になります。

将来的な開業を目指す人であっても、まずは給料をもらいながら生活を安定させて、施術経験を積むことは、整体師にとって大きなメリットになります。

就職することのデメリットは、収入的な将来性を感じられないことにあります。

雇用される整体師は、一般企業の会社員に比べて年収が低く、大幅な昇給も見込めないことが一般的で、「整体院でトップの成績になる」「付属院の店長になる」などの目標を持てたとしても、それで給料が倍になるかというと、その可能性は低いでしょう。

就職することで安心感は得られますが、そのまま働き続けることに将来性を見いだせず、しかも独立開業する覚悟を持てなかった場合は、整体師の業界から去っていく人が多いです。

結婚、出産、マイホーム購入などの人生設計を立てようにも、サラリーマン整体師として働き続けることには収入的なメリットがないため、最終的には開業を目指さなければ、いずれどこかで行き詰まってしまうでしょう。

 

整体の求人数は多いのか

整体院、整骨院、鍼灸院では常に人材を募集しているケースが多いため、就職には困らないでしょう。

規模が大きい店舗ほど一日に数十人〜数百人のお客さんを施術するスタッフが必要になり、過酷な労働になるため、常に新しい人手を必要としているからです。

求人広告をうっていない整体院の方が多いので、気になる店舗がある場合には、入口に「スタッフ募集」の張り紙がされていないか? を確認し、直接問い合わせてみると良いでしょう。

もし整体学校に通って民間資格を取得する場合は、卒業前に提携している整体院への就職を斡旋してくれるケースが多く、「就職率100%」を謳う整体学校もあるため、卒業する頃には就職が決まっているでしょう。

これは整体学校だけにあるメリットです。

 

給料はどれくらいか

お給料

整体院に就職する場合の給料が気になるところですが、月収17〜20万円が相場で、ボーナスはほとんど無いため、年収で言えば200〜240万円くらいになるでしょう。

ボーナスがない整体院が多いため、年収で言えば200〜240万円というところになるでしょう。

一般企業に勤めるサラリーマンたちの平均年収が約400万円であることを考えれば、収入としてはかなり低くなります。

アルバイトとして働く場合でも、時給700〜1,000円が相場となり、一日8時間・25日労働をして月収14〜20万円というところです。

給料形態で、「歩合」を設定している整体院もあります。

経営的にはリピーターを獲得することが大切であることは前述しましたが、これはつまり「またあの先生に診てもらいたい」と考えるお客さんを増やすことでもあり、整体院への信頼の証となります。

たくさんのリピーターを獲得することで、整体院の収益が安定しますので、経営者から見て優秀なスタッフに、歩合給で応えるのは合理的と言えます。

リピーターを獲得した整体師には「指名料」で報いる整体院もあります。

指名料(歩合)の金額にはばらつきがありますが、1,000〜2,000円が一般的で、リピーターを獲得すればするほど月給にプラスアルファの収入が見込めます。

すると整体師にも「もっとお客さんに満足してもらいたい」という意欲が生まれ、スキルアップへのモチベーションが上がり、仕事のやる気もより一層高まりますので、歩合給は整体師、整体院、患者さん、みんなにとってメリットがある仕組みです。

SNSでもご購読できます。