整体院で集客を行う際に、最近主流になりつつあるのが『PPC広告』です。
PPC広告とは
掲載にはコストがかからず、広告が実際にクリックされた回数分だけ費用が発生する、クリック課金型のインターネット広告。
PPCは「Pay Per Click(ペイ・パー・クリック)」の略。
本来は上記のような、広告の課金体系を表す用語だったと思われるが、PPC広告の代表的存在である検索エンジン広告のことを指して使われていることも多い。
引用元:インターネットビジネスを運営する人、始めたい人のためのインターネット広告用語辞典「PPC広告」2011/6/2の記事(アクセス2018/4/6)http://www.okuramkt.com/dic/type/fee/ppc.html
このPPC広告は、私も実際に長年運用してきましたが、非常に効果を発揮することがわかっています。
私の生徒さんの中にも、このPPC広告をうまく使用することで成功された方がたくさんいらっしゃいます。
そんなPPC広告なのですが、意外と多いのが『審査に落ちてしまった』というケースです。
せっかく効果が高い広告なのに、
『審査に落ちてしまって掲載できませんでした』
というのは非常にもったいないです。
ですので今回は、『審査落ち』をしないために知っておくべきこと、について書いていきます。
目次
そもそも審査の基準とは
審査の基準は、基本的なところは同じですが、細かいところは各媒体によってそれぞれ異なります。
この審査基準に関しては、各媒体の広告掲載ガイドラインをご覧いただくことで確認することができます。
▼yahoo!マーケティングソリューション 広告掲載ガイドライン
https://help.marketing.yahoo.co.jp/ja/?p=1491
▼Google Adwords広告掲載のポリシー
https://support.google.com/adwords/answer/6316?hl=ja
審査の概要
審査にかかる時間は通常3日以内です。
3日以内に「承認」か「不承認」の通知がきます。
ここで「不承認」だった場合でも、再審査を受けることが可能です。
ですので、一度「不承認」にされたからといって諦めずに、原因の部分を改善して再審査を受けてください。
また、審査の際は広告ページだけでなく、広告のページから飛んだ先のランディングページも審査の対象となりますので、注意してください。
整体院が審査落ちする可能性のある原因
審査落ちする原因は、媒体によって若干異なりますが、基本的には以下の4つが挙げられます。
- コンテンツが誤解を招くものである
- 記号が不適切な使かわれ方をしている
- 比較表現が用いられている
- 医師法、あはき法、柔道整復師法などの法律に抵触している
整体院が審査落ちする可能性のある原因1 コンテンツが誤解を招くものである
コンテンツが明らかに事実と異なる場合、もしくは極端な事例を紹介している場合などは、審査落ちする可能性があります。
例えば
『毎日ケーキを食べても10日で10Kg痩せます!』
のような明らかに常識から逸脱した、極端なキャッチコピーを使ったりしていると、審査を通過できない場合があります。
整体院が審査落ちする可能性のある原因2 記号が不適切な使われ方をしている
記号に関しては、各媒体で使えないものや、禁止されている使い方があります。
▼がGoogleアドワーズ広告とヤフー広告の禁止されている記号の使い方の詳細になります。
Googleアドワーズ
広告では、句読点や記号を必要以上に使用することは禁止されています。具体的な禁止事項については、以下の例をご覧ください。
- 広告の見出しに含まれる感嘆符
- 複数の感嘆符
- 句読点または記号の繰り返し
- 本来の意味や目的とは異なる方法で使用している記号、数字、文字(「at home(自宅で)」の意味で使用している「@ home」など)
- 標準外の用法の上付き文字
- アスタリスクや縦線など標準外の記号や文字
- 箇条書き
- 省略記号
例外: 用法に問題がある場合でも、次のような句読点や記号は使用が許可されます。
- ウェブサイトの各所に表示されている商標、ブランド名、商品名で、標準外の用法で一貫して使用されている句読点や記号
- 「5* Hotel(5 つ星ホテル)」のアスタリスク(*)のように、一般に受け入れられている方法で使用されている記号
- 「条件付き」を表す際に、法律上、使用することが義務付けられているアスタリスクや上付き文字
これらの例外に該当する広告については、審査をリクエストしてください。Google で申請内容を審査し、広告を承認できるか判断いたします。
引用元:Googleアドワーズ「詳細ヘルプ」(アクセス2018/4/6)
Yahoo!プロモーション広告(Yahoo!スポンサードサーチ・YDN)
1. 禁止事項
(1) 利用者が不快に感じる文字を使った広告
(2) 意味不明な文字の羅列、装飾的な使用など、文意が不明確な広告
(3) 顔文字を使用した広告
(4) 機種依存文字の使用
(5) 文頭・文末のスペース(Tab スペース含む)2. 同じ種別の記号はタイトル・説明文内で2 つまで使用可能です(句読点、中点、カンマ、ピリオドについて使用数の制限は設けていません。)
ただし、クイックリンクオプションのリンクテキストでは、記号は1つまでしか使用できません。3. 括弧記号については、( )を1 つの記号とみなします。
ただし、片側括弧も一部括弧記号(※1)の場合は以下のようなケースで使用可能となります。
例:(プロモーション広告) →1つの記号とみなします
プロモーション広告) →一部括弧記号のみ使用可能です4.同じ種別の記号の連続使用はできませんが、括弧の場合は同じ記号でなければ連続使用も可能です。
ただし、一部括弧記号(※1)の半角括弧記号のみ、連続使用ができます。
例 :(( →使用できません
(プロモーション広告)(スポンサードサーチ) →使用可能です5. 同じ種別の記号の連続使用はできません。記号と記号の間にスペースを挟んだ場合も記号の連続使用とみなします。
ただし、括弧の場合は同じ記号でなければ連続使用も可能です。6. 全角・半角文字・スペースはすべて1 文字と数えます。
※1:
・( ) (全角)
・( ) (半角)引用元:Yahoo!プロモーション広告「Yahoo!スポンサードサーチ・YDN」(アクセス2018/4/6)
このようにGoogleとYahooでは、広告掲載時に禁止されている記号が異なります。
これらを全て把握してから広告を作成するのはシンドイと思いますので、
「なるべく広告には記号を使わない」
もしくは
「どうしても使いたい記号だけを上記の表で禁止の使い方に該当していないか確かめる」
ようにすることをお勧めします。
整体院が審査落ちする可能性のある原因3 比較表現が用いられている
比較表現が使われていると、審査に通らないケースがあります。
審査に通らない可能性がある比較表現例
- 日本一の施術実績があります
- 港区ナンバー1のゴットハンドです!
- よくある整骨院よりも良くなります
- ○○鍼灸院より改善実績が高いです
このように自社と他社と比べるような言い方や、『ナンバー1』、『日本一』、『東京一』などの言い方は使わないように気をつけましょう。
整体院が審査落ちする可能性のある原因4 医師法、あはき法、柔道整復師法などの法律に抵触している
ここまで1〜3まで書いてきましたが、この『医師法、あはき法、柔道整復師法などの法律に抵触している』がもっとも審査落ちの原因として多いです。
※▼医師法、あはき法、柔道整復師法の詳細要約したもの
<医師法>
関係する事業者:病院、診療所、鍼灸・あんま、柔道整復、リラクゼーションサロン
医師の職務や免許、受験資格などのほか、
「医業は医師のみ」「診療せず治療しない」など、
医師の業務に関することが定められています。
この「医業は医師のみ」という部分があるため、
医療機関以外では「治療」「診察」といった医業を指す表現を使えないのです。
<あはき法(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律)>
関係する事業所:鍼灸・あんま
あん摩マッサージ指圧師、はり師、灸師は、それぞれ国家資格です。
医師法で定義されている部分に少し被り、
適応症として一部の怪我などを治せると認められています。
また、資格についてのほか、広告表示できる内容についても定められています。
<柔道整復師法>
関係する事業所:柔道整復
国家資格であり、接骨院や整骨院、ほねつぎなどの名称で開業されています。
打撲や捻挫、脱臼、骨折などに対する治療とされ、
医師と柔道整復師だけが柔道整復業を行えると定められています。
資格や広告表示についてなども定義されています。
引用元:Medical Web Stage(メディカルウェブステージ)「ホームページ制作において考慮すべき医療関係の法律やルール」2017/2/6の記事(アクセス2018/4/6)https://www.medicalwebstage.jp/column/?id=1488250322-924602&p=1
簡単に言ってしまうと、私たち整体院が行なっている行為は法律的には『医業』ではありません。
実際には私たち整体院は『腰痛』や『肩こり』に対して施術を行なっていると思います。
ですが、医師法において「医療行為」は医師にしか出来ないことが厳格に定められています。
ですので、整体院等において「医療行為」を提供することはできません。
つまり広告を出す際は、「医療行為」と、とられてしまうワードを使うことはできません。
よく整体院が誤って使ってしまうワードの例
- 治療
- 治る
- 診療
- 初診料
- クリニック
- 治療院
これらのワードを含んだ広告を作ると、審査に通らない可能性があります。
ですので上記のワードを使いたい時は、意味が似たワードに置き換えて使う必要があります。
(医療用語を意味が似たワードに置き換えて使う例)
治療 → 施術
治療院 → 整体院or施術院
初診料 → 初回の料金 etc
まとめ
PPC広告は、整体院が非常に成果を出しやすい広告です。
ただし審査を通過することができなければ、広告を掲載することができません。
審査の基準の詳細は、各媒体の『広告掲載ガイドライン』に記載があります。
一度こちらに目を通してみてください。
そして、整体院が審査落ちしてしまうケースで良くあるのが
- コンテンツが誤解を招くものである
- 記号が不適切な使かわれ方をしている
- 比較表現が用いられている
- 医師法、あはき法、柔道整復師法などの法律に抵触している
上記の4点です。
特に4の『医師法、あはき法、柔道整復師法などの法律に抵触している』で審査落ちをしてしまうケースが、非常に多いです。
広告の審査に関しては、過去にもいくつか記事を書いています。興味のある方は▼にリンクを貼っておきますので、是非こちらも合わせてご覧ください。
広告をこれから出してみようという先生は、これらのことに注意して広告を作成するようにしてください。