「整体師として身体の不調改善をサポートしたい。」「人の体を癒してあげたい。」そうした思いから整体師になりたいと考えてる人が増えてきたように思います。

同時に、整体師はどのくらい給料がもらえるのか・稼げるのか。ここが気になる人も多いと思います。もしかするとあなたもそう感じていませんか?

「整体師になりたいけど、生活できるだけの収入が得られるのか不安」という声もあるので、整体師の収入についてお伝えしていきます。538件分の求人情報から平均月収も割り出していますので、ぜひ参考にしてください。

整体師はどのくらい給料をもらっているのか?

結論からいうと、経験のない整体師の給料はそんなに高くありません。

月収17〜20万円が相場です。

ボーナスがない場合がほとんど。年収に換算すると200〜240万円くらいです。

国税庁が発表している平成28年の民間給与実態統計調査結果では、1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均給与は 422 万円と発表されています。

一般平均給与額から比較してみても、整体師の給料は低いことがわかります。

ただし、一生給料が低いままではありません。経験を積み一人前の整体師になった場合は月収が40万円を超えることもあります。

ハローワークのインターネットサービスで、整体師の求人を検索すると40万円を超える給与で求人を出している会社も少なくありません。

経験を積み、技術や接客スキルを磨くこと。それが整体師として給料を向上させる1つのポイントになると言えます。

 ”歩合制” を取り入れている整体院もある

整体院は、お客様にリピートしてもらうことで売り上げが安定します。「またあの先生に診てもらいたい」と考えるお客様を増やすことが、整体院への信頼の証です。

リピーターが多い整体師は、経営者から見ると「優秀なスタッフ」です。”優秀なスタッフ” には歩合給で答えるのが合理的と考える経営者は大勢います。

歩合制は整体師のスキルアップやモチベーションアップにも繋がると考える経営者も多く、メリットがある仕組みとして取り入れられています。リピーターを獲得した整体師には「指名料」という名目で給料に上乗せする制度の整体院も多いです。

指名料(歩合)の金額にはばらつきがありますが、1指名につき1,000〜2,000円が一般的な価格であると言えます。

働き方と参考収入

整体師としての「働き方」を視点で考えてみてときの月収の違いをお伝えしていきます。働き方は次の4つに分けて考ることができます。

  1. 店舗スタッフ(正社員)
  2. 店舗スタッフ(アルバイト)
  3. 独立開業
  4. 複数店舗を持つ経営者

では、それぞれの収入を詳しく見ていきましょう。

店舗スタッフ(正社員)の場合

整体院の店舗で雇用される正社員の場合、資格の有無で月収が変わります。

有資格者(民間資格または資格はないが実務経験有) 20万/月
無資格者(実務経験もなし) 15〜17万/月

 

店舗スタッフ(アルバイト)の場合

アルバイトの場合も資格の有無で時給が変わります。

時給 月収換算

1日8時間労働

25日勤務の場合

有資格者(民間資格または資格はないが実務経験有) 1,000円 20万円/月
無資格者(実務経験もなし) 700円 14万円/月

 

独立開業した場合

独立開業した場合の収入は人それぞれです。一般的に、お客さんが定着して収入が安定するまでには最低1年かかると言われています。

開業後1年間は収入が減ると覚悟している人がほとんどです。参考までに、従業員を雇わずに開業した場合の収入を計算してみます。

1回の施術料が5,000円の場合

1日の施術者数 営業日/月 売上/月 家賃

諸経費

/年

年収換算

(売上×12月−経費)

4人 25日 50万円 100万円

50万円

450万円
8人 100万円 1,050万円

 

1回の施術料が7,000円の場合

1日の施術者数 営業日/月 売上/月 家賃

諸経費

/年

年収換算

(売上×12月−経費)

4人 25日 70万円 100万円

50万円

690万円
8人 140万円 1,530万円

 

上述ように独立開業した場合の収入は、設定している1回あたりの施術料と患者の数に比例します。

地域性なども考えた施術料金を設定し、安定してリピーターを獲得できれば、雇われ整体師とは比較にならないほどの収入を得ることができます。

開業後は、お客様に来院してもらうことが何よりも大切です。整体院が増加している今、ただ開業しただけでは集客は成功しません。

一度来院してくれたお客様にリピーターとして定着してもらうために、あなたができる最高のサービスを提供することが重要です。

 

複数店舗を持つ経営者の場合

独立開業する人のなかには、自分で施術を行わずに店長を雇用し、オーナーとして複数の店舗を持つ経営者もいます。

そのようなタイプは、施術スキルや専門知識を高めるよりも、、経営者としての素質を高める必要があります。

  • マーケティング
  • 集客術
  • 営業(宣伝)
  • 資金繰り

こうしたスキルを高めていくことを常に意識して欲しいと思います。

店舗経営者になった場合の収入目安は以下の通りです。

 

1回の施術料が5,000円の場合

(1回の施術料 ×  患者/日 × 営業日 × 店舗数 ×12ヶ月)- (家賃 + 人件費 + 諸経費) = 年収

上記の計算式に当てはめて計算します。

店舗数 1日の施術者数 営業日/月 売上/月 年商

(×12月)

家賃

人件費

諸経費

年収
4人 25日 150万 1,800万 300万

500万

150万

850万
300万 3,600万 600万

1000万

300万

1700万

上記の年収計算は、各店舗に店長一人を雇用した場合で計算をしています。

安定的に患者が訪れる店舗を複数持っている場合は店舗数分年収は高くなります。

 

独立開業する場合の注意点

一人治療家や複数店舗の経営者として独立開業する場合、経営が安定するまでは時間を要します。

  • 開業資金
  • しばらく無収入でも生活していくための資金

最低でも、上記2つの資金は必要になります。整体師が集客経営力を上げるために必要なノウハウも参考にしてみてください。

【地域別】平均月給

参考までに整体師・セラピストの求人を専門に取り扱っているサイトJOBNOTE(ジョブノート)の求人538件を調べ、掲載されている求人の最低月給平均値を出しました。

東京・大阪・愛知以外は、求人数が少なかったため、複数県の平均給与で計算しています。

【地域別・整体師の平均月給】

地域 給料
北海道・東北 177,255円
甲信越 177,826円
東京 203,200円
愛知 197,800円
大阪 202,400円
中国・四国 183,171円
九州 180,400円

上の表に示している金額は、最低ラインの平均月給です。

整体院によっては「インセンティブ(歩合給)」制をとっており、施術者数によって給与に上乗せされて報酬が上がる仕組みを取り入れています。

整体師としての技術・接客術向上により、表示している金額よりも高い収入を得ることも十分可能です。

まとめ

今回は、整体師になりたいけど、生活できるだけの給料をもらえるか不安という質問に答えてみました。

結論としては、整体師の給与は一般企業に比べると低いです。

しかし、求められる整体師になることで高収入を得ることも可能です。どの職業でも、経験のない初心者を最初から高収入で雇うことはありません。

あなたが整体師になりたいと考えているのであれば『資格を取って就職=成功』という考えは今すぐ捨ててください。

整体師は、お客様のために日々成長しなければなりません。仕事をする中で、お客様に必要とされる技術や接客術を身につけながら、収入も安定して得られる整体師を目指しましょう。

この記事があなたのお役に立てば幸いです。