皆さんは「2ステップマーケティング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

「2ステップマーケティング」とは、高額な商品や売れにくい商品を販売していくために役立つマーケティングの方法です。

「マーケティング」と聞いて、即座に「難しい!」と苦手意識が出てしまう方も多いかな…と思います。ですが今後、特に「高単価の施術・サービスを提供していきたい!」と思っている方は必見です。「そのうちやろう」「苦手だから…」と避けてばかりもいられませんよね?

ここでは、高額の商品などを扱っていく際に役立つ、2ステップマーケティングについて解説したいと思います。もちろん治療業界に合わせた形で、分かりやすく解説していきますので、マーケティングが苦手な方もご安心ください。

2ステップマーケティングとは?

2ステップマーケティングは、その言葉からも分かるように、2段階に分けてアプローチをしていく販売方法です。

「2ステップマーケティングがある」ということは、当然、1ステップマーケティングもあるわけです。2ステップマーケティングの効果を正しく理解するためにも、1ステップと2ステップの違いから説明していきますね。

「1ステップマーケティング」の場合

あなたが整体院で施術という商品を売っていますよね。「腰が痛いなら、骨盤矯正してみませんか?」などのような形です。

こうした売り込み文句に対して、お客様が「骨盤矯正をお願いします」と言ってくれれば、あなたの商品・サービスが売れてことになりますよね。

「〇〇という商品があります。買いませんか?」などのように広告・宣伝して、それに対して「はい、お願いします。」と言ってもらう。お客様に対して、「ダイレクトに目的の商品を売る仕組み」を構築していくことが「1ステップマーケティング」だと思ってください。

「2ステップマーケティング」ではどうなるのか?

「1ステップマーケティング」の時と同様に、あなたは「骨盤矯正」を売りたいとします。しかし、1回の施術料金を1万円〜2万円と、少し高単価にしたい場合は「骨盤矯正受けませんか?」と広告宣伝しても、なかなか思うようには売れません。

なぜなら、単純に「高い!」と思われてしまう可能性が高いからです。では、どうすれば1万〜2万円の骨盤矯正を受けてもらえるのか?

ここで効果を発揮するのが、「2ステップマーケティング」です。「2ステップマーケティング」では、いきなり商品・サービスを販売せずに、販売の前に1クッション挟みます。例えば、次のような形で、最初に「骨盤矯正について知ってもらう・理解してもらう機会」を作っていきます。

  • 骨盤矯正の勉強会
  • 腰痛解消のストレッチ会
  • 体の勉強会

このようなイベントを無料で開催して、興味あるお客様に来院してもらいます。そして、参加してくれた人に対して、「骨盤の重要性」「骨盤がゆがんでいることの問題点」「骨盤矯正の必要性」を説明し、納得してもらう。「骨盤が歪んでいるのはマズイ、なんとかしないと」と、感じてもらうことが狙いです。

そして、最終的に当院のおすすめサービスとして骨盤矯正を販売するという流れです。簡単にまとめると次のようになります。

<2ステップマーケティングの一例>

骨盤矯正に興味がありそうなお客様を集める

骨盤矯正の重要性を説明する(教育する)

骨盤矯正を販売する

2ステップで商品を売りやすく

普通の人は高額な品物を気軽に購入してくれないと思います。やはり、その品物について良く知ってから納得したうえで購入を決めるでしょう。

つまり2ステップでの販売方法とは、ひと手間かけることで商品を詳しく知ってもらう方法、とも言えます。詳しく知って納得してもらえれば、商品は売れやすくなります。

さて、これで2ステップの仕組みは何となく理解いただけたでしょうか?

ちなみに。ここではダイレクトに販売する方法を1ステップマーケティングと表現しています。これは皆さんに分かりやすいように私が作った表現です。(※マーケティングでは本来、2ステップマーケティングという表現しかありません。)

治療業界における2ステップ戦略とは?

治療業界における2ステップとはどういうものがあるのかについて説明していきたいと思います。

治療院の施術(主な商品・サービス)は「腰が痛い」⇒「治してもらおう!=予約」というスタイルです。前述の通り、基本的にはダイレクトな1ステップでの販売(提供)です。

ただ、このような1ステップの治療業界でも、2ステップで販売した方が効率の良い商品もあります。それは、次のような商品を提供したい時です。

  • 「高額の商品(サービス)」
  • 「商品(サービス)の内容が分かりにくい」

例えば、高額の回数券など

最近では10万円、20万円といった、高額のパッケージ商品を売っている整体院・治療院も増えてきました。ですが、そういった高額の商品の場合は「ホームページに出すだけ」「お店に置くだけ」で売れるかと言えば、ちょっと難しいですよね。

数十万円もする商品ですから、多少でもその説明は必要となります。そこで、回数券などの場合は、患者さんとの人間関係・信頼関係ができた上で「どうですか?」とご提案すると、売れやすくなります。

通常料金での施術を入口として、信頼を重ねる。その後、高額の商品を販売する。このような流れを組むことが、整体院・治療院がもっとも実践しやすい2ステップマーケティングです。

最後に、簡単なワークをしてみましょう

以下の(1)~(5)は、1ステップ、2ステップのどちらの方法が適するでしょう?

(1)ぎっくり腰で治療院を探している人へ
(2)年間70万円するスクールの生徒募集
(3)コンサルタントをする
(4)トイレの詰まりを解消してほしい人へ
(5)初めてセミナーを開催する

全て分かったでしょうか?では、続いて模範解答と解説をしていきましょう。

(1)ぎっくり腰で治療院を探している人へ 『1ステップ』

これは簡単でしたね。腰が痛い!という人は「早く治して!!」と、とにかく緊急です。「資料請求」してから予約を…なんて、のんびりしていられません。

行動として「痛い!」⇒「即・予約(来院)!」ですので、1ステップです。

(2)年間70万円するスクールの生徒募集 『2ステップ』

高額の商品です。メルマガで案内を出したり、説明会を開いたり。まずは「どんな内容?」という説明が必要でしょう。ですので、2ステップです。

(3)コンサルタントをする 『2ステップ』

コンサルタントと言っても、その内容は千差万別です。こちらも「どんな人が、どんなことをやってくれるの?」という説明が必要でしょう。ですので、2ステップです。

(4)トイレの詰まりを解消してほしい人へ 『1ステップ』

これは(1)のぎっくり腰と同じケースです。「すぐ来て欲しい!」なので、1ステップです。

(5)初めてセミナーを開催する 『2ステップ』

「名前を聞いただけで人が来る」などの有名人は別として、普通は「どんな人が開くの?」「どんな内容で?」という説明が必要でしょう。ですので、2ステップです。

高額商品の2ステップ戦略 まとめ

治療業界は基本的に1ステップです。ですので、通常は今回お伝えした内容を、それほど気にする必要もないかと思います。

ただ今後、高額、あるいは特化した施術やセッションなど、販売しにくい内容の商品を扱うこともあるでしょう。その時には、この2ステップ戦略を活用していただければと思います。

通常は1ステップで、「これは売れにくいな」と思ったら2ステップでやってみる。是非、参考にしてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございます。