「整体院を開業したいけれど、何を準備をしたらいいのかわからない」そうした悩みを抱えた方は多いものです。
整体師として働く方法は、「独立する」もしくは「整体院に勤める」この2択だと思います。そんな中「独立」を望むとすれば、期待と不安で胸がいっぱいだと思います。5年以上経営を継続できている整体院はたったの2~3%ほどというデータもあるほどです。
ここでは、整体院をスムーズに開業して経営を継続するために必要な、事前の準備についてお話します。準備の際に必要な6つのポイントを抑えて、5年以上生き残れる整体院にしていきましょう。
目次
ポイント1.あなたはどんな整体院を開業したいですか?
整体師の働き方は、一般的に整体院で働くことだと思っているかも知れませんが、実際のところ整体師としての働き方は様々です。
- 整体院
- カイロブティック院
- スポーツジム
- ヨガサロン
- 介護福祉施設
肩こりや腰痛の方への施術を行うのが一般的な整体院ですが、美容やリラクゼーションを目的としたヨガサロンもありますし、整体師によってはスポーツ選手と契約する整体師もいます。
老人ホームやデイサービスなどでリハビリテーションを行ったりとそれだけで働き方は複数あります。
まず、あなたがどんな整体院を開業したいのか決めましょう。
整体院の開業タイプは6つ
あなたは自宅で開業したいですか?
それとも商業施設の中に店舗を持ちたいですか?
店舗の形式は下記の6種類あります。
- 路面店
- 自宅
- マンション
- 施設内店舗
- フランチャイズ
- 訪問
それぞれにメリットデメリットがあります。どのような整体院か、ターゲットの年齢層などを考慮して決めるといいです。
<費用面>
自宅で開業すればコストを極力抑えることができます。しかし自宅の立地条件によっては集客が難しいかもしれません。
フランチャイズなら、開業時に融資を受けられるので始めやすいケースもあります。ただし、毎月の収入からの返済の割合が高く売上によっては厳しくなってしまう……ということもあります。
<集客面>
施設内店舗ならばその施設に集客力があれば人が集まるのでアクションを起こしやすいというメリットもあります。
自分が考えている整体院のテーマや客層、集客のしやすさなどを総合的に考えて決めましょう。
私は「自宅開業」をおすすめします
私は、自宅で開業をしました。その理由と結果は、以下の記事で詳しく書いていますので、ぜひこちらも参考にしてみてください。⇒整体師開業は自宅開業がお勧め!
ポイント2.整体院の開業前に法律
整体院を開業すると、自分一人で判断し行動をしなければなりません。整体院の開業には理解しておかなければならない法律が複数あります。
実際には整体師は国家資格ではないので念のため読んでおいた方がいいもの、また万が一、法律に関連することで違反をしてしまった場合など、法律を知りませんでした…では済まされないこともあります。
例えば、「マッサージ」という表現。これは、国家資格のあん摩マッサージ師は使っても良い表現ですが、整体師は使っていはいけません。
ですので、
- 衛生規則
- 薬事法
- 誇大広告
- あはき法
- 柔道整復師法
など。開業前に一度は法律関係の情報を調べておくといいでしょう。
ポイント3.整体院の開業に必要な書類の手続きは?
開業するには様々な届け出をしなければなりません。
- 個人事業の開廃業等届出書
- 青色申告承認申請書
- 減価償却資産の償却方法の届出書
- 青色専従者給与に関する届出書(家計が同一の従業員を雇用する場合)
- 給与支払い事務所等の開設届出書(従業員を雇用する場合)
- 開業届
※都道府県・市区町村への開業届は別途あります。提出する自治体により用紙が異なるため、あらかじめ確認をしておきましょう。
必須ではありませんが、所得補償保険や賠償保障保険などの保険メニューがあります。万が一の時のために加入を検討してみてもよいかもしれません。
ポイント4.施術に必要な備品の準備も忘れずに!
整体院で使用する備品の準備も忘れずにリストアップしましょう。
最低限必要なもの
- ベッド
- タオル
- スリッパ
- 問診票(カルテ)
- 領収書
- 施術着 (参考記事:整体師はただ白衣を着ればいいと思ってませんか?整体師の服装を解説します)
ここまでは、ぜひ用意しておくといいでしょう。
【プラスα】あると便利な備品
他にも、あれば便利な備品をご紹介します。整体院のコンセプトに応じて選ぶとよいでしょう。
- 着替え
- ハンガーラック
- 着替えを入れるボックス
- 音楽機器
- アロマディフューザー
- 飲み物
- ウォーターサーバー
ポイント5.めちゃくちゃ大事!整体院の集客に必要なものを用意しよう
整体院を開業したら、お客さまに来店してもらうようにPRをしなければなりません。その時に必要なものを紹介します。
名刺
来店したお客様が持ち帰れるように用意しましょう。近隣の飲食店などに、チラシと一緒に置かせてもらったりするのにも活用できます。
チラシ
お客様にメニューや価格帯を知ってもらうために用意します。店頭に置いておくと、興味を持った方が持ち帰ってくれますね。
どんなふうにチラシを作れば良いのか? は整体院・治療院がガンガン集客ができるチラシの作り方で詳しく解説しています。
ホームページの作成
今の時代、ホームページは必須です。スマホやパソコンで気になったお店や、目的のお店をインターネットで検索することが当たり前ですよね。
そんな時代にホームページが無いなんて、集客の機会をみすみす逃してしまいます。
ホームページはどうやって準備したら良いの?
詳しくは整体院ホームページ作成は業者に頼むな!集客効果がガタ落ちした実例でも解説していますが、ホームページは、初めは大変かもしれませんが自分で作ることをおすすめします。
- 営業時間
- 施術メニュー
- 価格表
- 電話番号
- 予約フォーム
- アクセス(住所・店舗外観写真)
- 院長の写真や情報
必要最低限のページは用意しましょう。
ポイント6.開業に関わる資金項目は3つ
開業には当然資金がかかります。主な項目は3つあります。
- 店舗関連費・・・保証金、前家賃、仲介費、内装費、備品
- 宣伝広告費・・・チラシ、ホームページ、その他広告費
- 半年分の運営費・・・軌道に乗るまでの家賃、光熱費、広告宣伝費など
開業したからといって、すぐに集客ができるわけではありません。開業に必要な費用の他に、最低でも半年分は収入がなくてもやっていけるだけの費用を準備しておきましょう。
まとめ
整体院の開業準備についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
必要な6つのポイントは以下のとおりです。
- どんな整体院を開業するのか?(わたしは自宅開業がおすすめです)
- 最低限知っておくべき法律を理解しておく
- 書類上の手続き
- 施術に必要なモノの準備
- 集客に必要なモノの準備
- 資金の準備
細々したことが多数あり、大変そうだなと感じるかもしれません。「思っていたよりも費用がかかる」と思ったかもしれません。
しかし、いきなり全ての準備をする必要はありません。開業目標日を設定していつまでに何をするかスケジュールを組んで、一歩ずつ進めていきましょう。
まずは、目標を設定しスケジュールを作ることから初めてみてくださいね。