治療院のビジネスでは「集客」の悩みが絶えません。特に「新規の患者様が集客できない」という悩みをよく聞きます。新規患者様の集客方法としてホームページやブログなどのWEB集客も非常に効果的ですが、チラシ集客も非常に効果の高い集客方法です。

ここでは新規患者様を集客できるチラシの作り方を解説していきます。集客できるチラシを作成して、治療院の新規集客に活用してください。

目次

治療院集客|チラシの書き方2ステップ(作り方)

チラシの作り方を2ステップでお伝えしていきます。2つのステップを実践して、治療院集客のチラシを作成してください。なお、解説していくチラシの作り方は「A4サイズの用紙」でチラシ作成を進めていくことを前提に解説しています。

 

ステップ1:チラシを作る8つの構成要素

チラシを作る方法は、パズルを完成させることと同じです。パズルが1つ1つのピースを枠の中に当てはめて完成させるように、チラシも1つ1つの要素を用紙に記入して作成していきます。

では、チラシ作成に必要な要素とは何があるのか。その要素について、1つ1つ解説していきます。解説を参考にしながら、実際に1つ1つの要素を作成してください。

■チラシを構成する8つの要素

構成要素1:キャッチコピー

キャッチコピーとは、見込み客(=お客様になってくれる可能性がある人)の目線を一瞬で惹きつけるための文章(コピー)のことです。チラシでは、チラシを見た瞬間に目に入る、最も目立つ文字がキャッチコピーになります。

[aside type=”boader”]チラシにおけるキャッチコピーの役割

チラシを見てくれた見込み客(患者様)の目線・興味・関心を、瞬間的で惹きつけること。瞬間的に引きつけることがとても重要である。[/aside]

 

■キャッチコピーを作成する3つのヒント

ヒント1:具体的な数字を含める
ヒント2:ターゲットにとって、メリットを打ち出す
ヒント3:ターゲットが「あっ!」と驚く言葉を使う

ヒント1:具体的な数字を含める

キャッチコピーの中に具体的な数字を含めると、反応があがります。具体的な数字とは、例えば次のようなものです。

  • たくさんの患者様が改善 → 121名の患者様が改善
  • 何回も整形外科に通った → 7回以上整形外科に通った
  • 腰が痛むサラーマンの方へ   → 腰が痛む30代サラリーマンの方へ

 

ヒント2:ターゲットにとって、メリットを打ち出す

キャッチコピーの中で、ターゲットにとってのメリット(得)を打ち出すことができれば、興味・関心を惹きつけることができます。ターゲットが日頃から、どんなことに興味があるのか・どんなことに関心がるのかを調べておくと、キャッチコピーが作りやすくなります。

ターゲットの興味・関心を調べる最も効果的な方法は、直接アンケートを取ることです。問診票や施術後のアンケートなどを利用して、調べることをお勧めします。

ヒント3:ターゲットが「あっ!」と驚く言葉を使う

どんな人でも、ついつい目がいってしまう言葉が存在します。それが「あっ!」と驚く言葉ということです。ターゲットが「あっ!」と驚く言葉を見つけるためには、ターゲットが興味・関心を持っていることを把握することが大事です。

そのほかには、ターゲットが普段使っている言葉、ターゲットの頭の中にある言葉などを調べておくことも大切です。ターゲットの頭の中にある言葉は、問診票や施術後のアンケートに記載された言葉の中に現れています。

アンケートに使われている言葉の中から、気になる言葉・表現はメモなどに残しておき、チラシの中で利用できるようにしてください。

 

■キャッチコピーのテンプレート

チラシのキャッチコピーを作成するためのテンプレートをご紹介しておきます。自分のターゲットの興味・関心を惹きつける言葉とテンプレートを利用して、キャッチコピーを完成させてください。

[aside type=”boader”]

テンプレート1:あなたは○○の治療でこんな間違いしていませんか?

テンプレート2:こんな(症状・痛み)で困っていませんか?(悩んでいませんか?)

テンプレート3:なぜ○○は、〇〇治療院はたくさんの患者様から選ばれるのか?

テンプレート4:〇〇の頃から10年以上の腰痛に苦しんでいるあなたへ

テンプレート5:(地域名)で有名な整形外科に通院したけど、まだ(症状)が改善していないあなたへ

[/aside]

 

構成要素2:ブレット (別名:ボレット)

■ブレット(ボレット)とは

商品・サービスのメリット(ベネフィット)を箇条書きにした文章のことです。文章の前に「・」「✓」「☑」などの記号をつけて表記されます。

※メリット:ターゲットにとってお得なこと。価値があること。
※ベネフィット:メリットを手に入れた結果、ターゲットが手に入れる理想の変化・未来像。

  • メリット:10年来の腰の痛みが治る
  • ベネフィット:寝起きや仕事終わりに“腰が痛い”を感じることがなくなる

ブレットの特徴は、ブレットで表記された文章は目が止まりやすく、読んでもらえる可能性が高いことです。なので、ブレットとして表記されているメリット・ベネフィットの内容がとても重要になります。

ブレットとして表記されている文章の中に1つでも、ターゲットにとって気になる内容があると、ターゲットはそのチラシに興味・関心を強く惹きつけられます。チラシの中身がもっと知りたくなるのです。

なので、ブレットはできるだけ数多く示すようにしてください。治療院の集客用のチラシであれば「5〜7個」はブレットを表記するようにしてください。

[aside type=”boader”]<ブレットの参考例>

✔︎ 朝起きると腰が痛くてすんなり起きれない
✔︎ パソコン仕事で長時間座っていられない
✔︎ 首が痛くて頭が痛くなることが多い
✔︎ 重たい荷物を持ったらぎっくり腰になった
✔︎ たまにお尻から太ももにかけて足がシビれる
✔︎ 毎晩、腰が痛くてぐっすり眠れない
✔︎ 1年以上整形外科に通っているけれど腰が痛い

※「✔︎」などのマークは、ターゲットの目線を引き付ける効果があるので、必ず表記するようにしてください。[/aside]

■ブレットの作り方3ステップ

ステップ1:メリット・ベネフィットを、思いつく限りたくさん書き出す

ステップ2:書き出したものの中から、ターゲットに響きそうなものを選ぶ

ステップ3:「ステップ2」から5〜7つのブレッドを選択してチラシに書く

 

構成要素3:お客様の声

お客様の声とは、実際に施術を受けてくれた患者様の声・感想のことです。お客様の声は、チラシの中でも1番読まれやすい箇所なので、必ず掲載する用意してください。

■お客様の声を集めるときのポイント

施術を受けた患者様から声をもらうときに、患者様が感じているメリット・ベネフィットを聞き出すことを意識してください。

  • 施術を受ける前の悩み・苦しみ(ビフォー)
  • 施術を受けた後の変化・感想(アフター)

この2つのポイントを意識してお客様の声をもらうようにしてください。

チラシに掲載するお客様の声は「3~5人」分あれば大丈夫です。しかし、日頃からたくさん声を集めておくことが大事です。書いていただく感想は、次の2つのポイントを押さえるようにしてください。

ポイント1:本音で書いてもらう(嘘はNG)
ポイント2:仮名でもフルネームにしてもらう

■お客様の声を掲載するときのポイント

チラシにお客様の声を掲載するときは、お客様が手に入れるメリット・ベネフィットを伝えることを意識してください。「どんな症状が、どうなったのか」「どんな生活が手に入ったのか」など、お客様のビフォー・アフターをわかりやすく伝えることがポイントです。

■お客様の声を掲載する3つのメリット

  1.  治療院としての信頼性が高くなる
  2. 施術を受けるメリット・ベネフィットをお客の声を通して説明できる
  3. お客様の声が多い・満足度が高いことで、ライバルとの差別化につながる

 

構成要素4:オファー

オファーとは、チラシを見てくれているお客様に提示する取引内容のことをいいます。

[aside type=”boader”]治療院の場合

・施術料金
・割引金額
・期限(限定性)
・特典あり・なし

などを1つにまとめたものがオファーです。そして、チラシに掲載するオファーが、チラシの反応率に大きく関わります。[/aside]

 

オファーが見込み客(患者様)にとって、魅力的なものであれば、反応が高くなります。一方、魅力を感じないオファーだと、反応が下がってしまいます。よくあるオファーの例をご紹介しておくので、参考にしてください。

[aside type=”boader”]<オファー参考例>

  • 通常1回7,980円の施術が今なら2,980円!○月○日まで!
  • 今だけ!初回ワンコイン施術キャンペーン実勢中!○月○日まで!
  • まずはお試しください!通常2回8000円のところ、2回で1980円

[/aside]

 

 

構成要素5:「限定性」

要素4のオファーと一緒に「限定性」という要素が必要になります。どんな人でも「いつでも手に入るもの」をすぐに欲しくなりません。なので、チラシのオファーを「今欲しい!」と感じてもらう必要があります。

チラシを見たときに「今すぐ行ってみよう」「今すぐ予約してみよう」と感じてもらう必要があります。「後で」「後にしよう」と思われるチラシでは集客できません。

「限定性」の要素を入れることで、「今すぐ来院しないと損しますよ」「今しか提供していないサービスですよ」というニュアンスを患者様に伝えることができます。

どんな人でも、必ず「後でいいや」「明日にしよう」と考えてしまうものです。頭では必要だと分かっていても、お金がかかるとなると、その気持ちは更に強くなります。なので、「今しか手に入りません」などど、緊急性・限定性を伝えることが重要なのです。

[aside type=”boader”]<限定性の参考例>

  1. 人数の限定:限定○名様まで!
  2. 数量の限定:今月は残り○名の予約枠しかありません
  3. 期間の限定:○月○日まで!

[/aside]

 

 

構成要素6:プロフィール

院長先生のプロフィールを掲載してください。患者様は「どんな人が施術してくれるのか」をとても気にしています。なので、お顏の顔写真をつけて、プロフィールを掲載するようにしてください。

 

[aside type=”boader”]<参考例:プロフィールに掲載する内容>

  • 〇〇卒業
  • 持っている資格名
  • 治療院の開院の年月日
  • 治療家としての臨床歴

[/aside]

 

 

構成要素7:「ミッション」

ミッションとは、治療院としての使命。責任をもって果たさなければならないことをさします。なぜ自分が治療家として活動しているのか。どんなことを想って治療院を経営しているのかをチラシの中で簡単に伝えます。

ミッションを掲載することで、患者様が治療院の考え方に共感・賛同し、来院につながっていきます。ミッションはプロフィールと一緒に掲載することがポイントです。

 

構成要素8:CTA(Call To Action)

CTAとは、「Call To Action」の略称です。行動を促すことを意味しています。

チラシの中で、「今すぐ電話してください」などの文章と「電話番号」を1セットで掲載してください。このように行動を促す一言をいれるだけで、チラシの反応率は大きく変化させることができます。

治療院の地図(アクセス方法)と治療院の診療時間と一緒にCTAを掲載するようにしてください。

 

ステップ2:テンプレートでチラシを作成する

ステップ1で作成した各要素を利用して、チラシを作成して行きます。各要素を配置する場所(チラシのテンプレート)を1つご紹介します。

 

[aside type=”boader”]

■集客チラシのテンプレート

<表面>

キャッチコピー

ブレット

オファー

限定性

治療院の地図+診療時間+CTA

<裏面>

ミッション+プロフィール

予約から診療までの流れ

お客様の声

オファー

限定性

治療院の地図+診療時間+CTA

[/aside]

 

治療院集客|チラシ作成に必要な2つの要素を決める

チラシを作成する2ステップをお伝えしました。けれども、2ステップでチラシを作成するだけでは反応が出ないことが多くあります。その理由は、チラシを作成する前の段階で理解しておくべきことがあるからです。

「理解しておくべきこと」とは、治療院のチラシ集客は、数ある集客方法の中の1つであるということです。治療院の「マーケティング戦略」の中の1つの選択肢であるということです。

[aside type=”boader”]「マーケティング戦略」とは

・誰に(どんな患者様に)
・どんな価値を
・どのように提供するか

この3つのポイントを明確にし、具体的な行動・施策を決めることをいいます。[/aside]

チラシ集客を実践するときも、治療院のマーケティング戦略に沿って行う必要があります。なので、チラシを作成する前に、マーケティング戦略を考えることがとても重要になります。

しかし、「マーケティング戦略を考えてない」という治療院が多いことも事実です。そこで、ここではマーケティング戦略を立てる代わりに、2つの要素を明確にします。2つの要素を明確にすることで、チラシ集客の成功の可能性を高めることができます。

 

要素1:チラシの目的を明確にする

チラシを作成するときは、「何が目的でチラシを作成するのか」を明確にする必要があります。このようにお伝えすると「集客のために決まってるじゃん」という声が聞こえてきそうです。

しかし、集客が目的だとしても、「どのように来院してもらうのか」「どんな状態の患者様を集客するのか」なども事前に考えておく必要があります。例えば次のような項目です。

■明確にするべきチラシの目的

・チラシで何をしたいのか
・治療院に直接来院してもらいたいのか
・電話予約が欲しいのか
・電話をしてもらいたいのか
・どんな商品(施術)を売りたいのか
・どんな患者様を集客したいのか
・今すぐ痛みを何とかしたい患者様を集客したいのか
・まだ問題に気づいてないに患者様が集客したいのか

上記の項目を考えることによって、チラシの目的を明確にすることができます。ただ何と無く患者様を集めたいという状態でチラシを出しても反応が出る可能性は低いです。なので、チラシの目的をしっかり明確にしてください。

 

要素2:ターゲットの明確にする

チラシの目的が決まったら、ターゲットを設定します。ここでいうターゲットとは、チラシで呼びたい患者様のことを指します。

ターゲットを設定すると、ターゲットの興味・関心を惹きつけやすいチラシを作ることができます。そして、ライバル治療院との違いもチラシの中で伝えやすくなります。「ライバル治療院と何が違うのか」「どこが優れているのか」「どんな特徴があるのか」などのメッセージを発信しやすくなるということです。

もしターゲットを設定せずにチラシを作ってしまうと、「誰でもいいから来てください」などの当たり障りのないメッセージになってしまいます。その結果、治療院の存在や、サービスの魅力がターゲットに伝わらず、集客につなげることができません。

■ターゲット設定の項目

  • 年齢層
  • 性別
  • 職業
  • 年収
  • 既婚・未婚
  • 家族構成
  • 悩み・問題(気になっている症状・痛みなど)
  • 悩み・問題に対する意識(緊急性があるか・ないか)
  • 過去に治療院に行ったことがあるか・ないか

 

■ターゲット設定でよくある間違った認識

ターゲット設定に関しては次のような間違った認識がよくあります。

  • ターゲットを明確にする(絞る)と、集客できなくなる気がする
  • 当院は腕があるからどんな患者様がきても大丈夫。だからターゲットは絞らない

ターゲットを絞ると、集客できる患者様の数(絶対数)は確かに減少します。しかし、ターゲットを絞るからこそ、ターゲットにメッセージが届きます。例えば次の2つのメッセージを比べてみてください。

  • どんな痛みも改善しますよ
  • ギックリ腰の痛み改善なら、この地域でNo.1の自信があります!

1つ目のメッセージでは、「へぇ」などの反応で終わってしまう可能性があります。2つ目のメッセージであれば、「なんか良さそう」「1回試しに行ってみよう」という反応をしてくれる可能性が高くなります。

ターゲットを絞ってメッセージを届けることで、ライバル治療院との違いも伝えやすくなります。なので、「ターゲットは絞るからこそ集客できるチラシになる」ということを覚えておいてください。

 

2つの要素を明確にした後の流れ

2つの要素を明確にできたら、実際にチラシの作成に入っていきます。チラシ作成後の流れを、1つの参考としてご紹介しておきます。

[aside type=”boader”]■治療院のチラシ集客|実践の流れ(全体像)

1. チラシを作成する
・・
2. チラシを配る
・・
3. チラシの反応を見る
・・
4. チラシを修正する
・・
5. 再びチラシを配る

[/aside]

 

3治療院集客|チラシの反応を高める3つのポイント

作成したチラシの反応率を上げるための方法を解説していきます。チラシを配る最大の目的は患者様を集客することです。なので、3つのポイントを確認して、チラシの反応率を高める努力をしてください。

 

チラシの反応を高める3つのポイント

ポイント1:ターゲット

チラシの反応を高めるためには、ターゲットを明確にすることが非常に重要です。例えば、5歳の子どもに腰痛ケアの大切さを説明するときと、60歳の大人に腰痛ケアの大切さを説明するときでは、使う言葉、表現・伝え方が全く違ってきます。

チラシを出すときも、ターゲットに合わせた言葉・表現、伝え方をしていく必要があります。なので、ターゲットを明確にすることが重要であること忘れないでください。

■理想のターゲット像を明確にするコツ

ターゲットが抱えている問題を把握することで、理想のターゲット像を明確にすることができます。ターゲットが抱えている問題は、ターゲットの抱える怒り、悩み、不安をリスト化することで明確にすることができます。

  • ターゲットがどんな悩みを抱えているのか
  • ターゲットはどんなことに苦しみを感じているのか
  • ターゲットが夜も眠れないほど苦しんでいることは何か
  • ターゲットが今すぐ解消したい問題は何か

ターゲットを絞り込むテクニックとしては『ライバルが目をつけないターゲットは誰か』という視点から理想のターゲットをみつけることもできます。

■ターゲット設定でよくあること

「ターゲットを明確にすることが重要」とお伝えしてきました。しかし、実際にチラシを配った時には、ターゲットにしていた人とは別の人が反応してくれるケースも良くあります。つまり、狙ったターゲットとは、違う人が患者様になる場合があるのです。

このような場合は、「なぜ来院されたのか」「チラシのどこが気になったのか」などを、来院された患者様から直接聞くようにしてください。「たまたま」で終わらせてはいけません。「なぜ来てくれたのか」を把握しておくことで、次のチラシ作成に生かすことができます。

 

ポイント2 メッセージ

チラシの反応を高めるためには、チラシに掲載するメッセージ(チラシの内容)がとても重要です。チラシを見た患者様が行動したくなるメッセージを作る必要があります。次にご紹介するポイントを意識しながら、チラシのメッセージを作成してください。

■反応が高いチラシのメッセージを作るポイント

  • 施術を受けるメリット・ベネフィットを伝える
  • 施術を受けないことのデメリットも伝える
  • 来院(予約)に対するハードルが低くなるオファーを作成する
  • 限定性を強めにアピールする(文字を大きくする・文字を赤くする など)
  • 患者様が知らない事実をわかりやすく伝える
  • チラシに書いたメッセージの証拠・根拠を示すようにする(数字やお客様の声 など)
    • なぜこの商品は、その悩みを簡単に解消できるのか
    • 患者様の疑いをなくすことができる具体的、圧倒的な証拠は何か

■特に重要な『オファー』

チラシの反応を高めるためには、「オファー」の内容がとても重要です。極端に言ってしまえば、「オファー」が魅力的なら患者様が反応してくれます。逆にオファーに魅力がないと、全く反応を得ることができません。

<魅力的なオファーを作成する4つのヒント>


1 ターゲットのニーズ・ウォンツ分析
2 施術のコンセプト分析
3 ライバルに勝てる部分を見つける
4 ライバルの価格分析 

1:ターゲットのニーズ・ウォンツ分析

ニーズとは、商品が欲しい理由のことです。ウォンツは、理由は明確でないけれどな“欲しい”という状態のことをいいます。ターゲットのニーズやウォンツがどんな時に刺激されるのかを分析してください。

 

[aside type=”boader”]

<ニーズやウォンツを分析するヒント>

  • ターゲットが解消したい悩みはないか
  • ターゲットがお金と時間を惜しまないことは何か
  • ターゲットがかかる不安は何か
  • ターゲットはいつその不安を解消したいのか

[/aside]

 

2:オファーのわかりやすさとお得感

チラシを見たターゲットが、オファー内容を簡単に理解できるかどうかを確かめてください。チラシを見た瞬間にオファー内容を直感的に理解できるかどうかが重要になります。

そして、オファー内容の「お得感」がとても重要です。チラシを見た瞬間に「これは得だ!」と感じることがなければ、ターゲットの興味・関心を引きつけることができません。

[aside type=”boader”]<参考例>

  • 通常料金5980円が今だけ半額!
  • 初回施術は500円ポッキリ!
  • チラシ予約なら初診料3000円引き!

[/aside]

 

3:ライバルに勝てる部分を見つける

ライバル治療院がチラシを出している場合は、ライバルの治療院に勝てる部分を見つけることが重要です。ライバル治療院に勝てるポイントを見つける際は、次にご紹介するコツを参考にしてください。


■ライバル治療院に勝てるポイントを見つけるコツ

当院の施術内容やオファー内容は、ライバルよりもどこが新しいのかに注目すること。
どんな人でも新しい物には、反応しやすいので、ライバルに勝てる新しい部分を見つけ出し、チラシに掲載するようにしてください。

4:ライバルの価格分析 

チラシに掲載するオファーの中でも「価格」は非常に大切な要素です。お金に間することは、ターゲットの興味・関心に大きく関わります。ライバル治療院の価格を参考にしながら、ターゲットが思わず、反応してしまうお得な価格を考えるようにしてください。

最も簡単な価格設定の方法は、近所のライバル治療院よりも安く設定することです。

■価格設定でよくある失敗例


「価格が安ければ、お客様が反応してくれる」と考えてはいけません。価格を安くしても、反応が取れないことがあります。

[aside type=”boader”]<価格を下げても反応が取れない2つの原因>

原因1:治療家からすると「安い価格」でもお客から見ると安く感じられない。もしくは、安すぎて不安になる。

原因2:なぜ安いのか。その理由が記載されていない。意味もなく安い価格は警戒されてしまう。
[/aside]

 

 

ポイント3:チラシを見てくれる人を狙う

ターゲットを明確にする段階でも言えることですが、そもそもチラシを見ない人にチラシを出しても高い反応は期待できません。

例えば、新聞折り込みでチラシを配布するとします。この場合、高校生・大学生など若い年代の反応は期待できません。なぜなら、高校生や大学生などの学生層は、チラシよりもインターネット、特にSNSで情報を人っている傾向があります。なので、チラシを見る可能性は低いと言えます。

そして、そもそも20代〜30代の年代が新聞を読んでいるのかどうかを考える必要もあります。新聞を見ていない年代をターゲットにして、新聞の折込チラシを出しても、ほとんど意味がありません。

このようにチラシを見てくれる年代、ターゲットの環境などを意識しながら、チラシを配布することが反応率を高めるための1つの要素になります。

 

チラシ集客に欠かせない3つのNOT

チラシは広告の1つです。この広告には、忘れてはいけない3つの原則があります。この3原則はどんな広告を作成する場合も当てはまる原則です。決して忘れないでください。

 

NOT1:チラシは見てもらえない

チラシは「そもそも見てもらえないものである」という考えのもとに作成する必要があります。見て貰える前提で作る場合と、見てもらえない前提で作成する場合は、最終的なチラシのデキが全く違うものになってきます。

例えば、言葉の選び方・表現、どうすれば伝わるのかなどが変化してきます。

[aside type=”boader”]■チラシの弱点

「売りつけられる」という警戒心から関係がスタートするので不利な媒体である

お客は難しい説明は読まない。パーソナルな情報を求めている[/aside]

 

NOT2:チラシの内容は信じてもらえない

どんな人でも、読んだチラシの内容を素直に信じることは稀です。作用・反作用の法則というものがあるように、「いいこと」を聞くと、その反対のことを考えてしまうものです。

例えば「チラシでは〇〇といっているけど、実際はそんなはずない」などのように、メッセージの裏側を、反射的に考えてしまいます。なので、こうした反論に対応するメッセージをチラシの中で示しておくことが重要です。効果的なメッセージとしては、施術効果の証拠・根拠、お客様の声などがあります。

 

NOT3:チラシを見ても見込み客は行動しない

チラシを見て、内容を信じてくれたとしても、実際に「行動する」という可能性は、非常に低いです。治療院の集客チラシでいえば「直接来院してくれる」「予約の電話をしてくれる」という行動をしないということです。

チラシを見てくれた患者様を行動させるためには、しっかり行動を促すことが重要です。そのために『CTA』をチラシに記載することがとても重要になります。

 

チラシ作成の原則を理解する

チラシを作成するときに常に頭の中に入れて起きたい原則をご紹介します。

原則1:わかりやすさを意識する

「わかりやすさ」とは、具体的な表現をするということです。業界の専門用語や患者様が理解できない表現は使用してはいけません。

実際、施術に来た患者様に説明するときのように、わかりやすい言葉・表現を使ってチラシを作成してください。

 

原則2:正直に書く

チラシの構成要素である「プロフィール」や「ミッション」を伝ええるときに、嘘をついてはいけません。正直に自分が思っていること、自分の考え方を示すようにしてください。

例えば、自分のネガティブな一面を伝えても構いません。ネガティブな一面を見せることがポジティブな評価につながることもあります。逆にポジティブな表現はだらけのチラシは、疑いの目で見られることがあります。もしもポジティブな表現を多用するときは、その言葉の根拠・証拠を示すことを忘れないでください。

 

原則3:構成要素が重要

チラシ作成はパズルのようなものであるとお伝えしました。チラシを作るときは、ターゲットに合わせて、構成要素を考える必要があります。常にチラシを出すターゲットを中心に、チラシの内容を考えるようにしてください。

[aside type=”boader”]<ちらしの構成を考えるためのヒント>

  • ターゲットはどんなことが知りたいのか
  • ターゲットのメリット、ベネフィットは何か
  • ターゲットは何に苦しんでいるのか
  • ターゲットにとって魅力的なオファーは何か など[/aside]

 

 

チラシの反応をあげる2つのコツ

コツ1:写真を使う

チラシの中には必ず写真を使うようにしてください。必ず全てのポイントを押さえる必要はありませんが、使う写真のポイントは次のポイントを意識してください。

[aside type=”boader”]<使う写真のポイント>

  • 笑顔の社員が印象に残りやすい
  • 患者様の声は、笑顔の写真を使う
  • 患者様と院長のツーショット写真
  • CTAの部分には女性の写真を使う
  • 院の雰囲気がわかる写真を掲載する
  • スタッフの笑顔や施術シーンなどの写真。[/aside]

 

コツ2:チラシの配色

集客という観点から考えると、チラシはフルカラーが良いという法則はありません。大切なことは次の2つです。

  1. 一番見て欲しい部分に目立つ色を詰める(チラシを見る人はまず色が目に入るから)
  2. ターゲットが嫌う色は使わない(どんな色が嫌いかしっかり調査しておくこと)

自社のイメージカラーを決めておくと、チラシ全体の配色に統一感を作りやすくなります。もしも、治療院のイメージカラーがあれば、チラシの中に反映させることも一つの手段です。

 

治療院の集客|チラシ作成後のチェックリスト

  • □ チラシを見た瞬間、内容がわかりやすいか
  • □ キャッチコピーは惹きつけられるか
  • □ ブレットにはメリット・ベネフィットが含まれているか
  • □ お客様の声は入っているか
  • □ 魅力的なオファーは入っているか
  • □ 限定性はあるか
  • □ ミッションは記載してあるか
  • □ プロフィールは記載したか・笑顔の写真になっているか
  • □ 電話番号は大きく、わかりやすいか
  • □ CTAは記載してあるか
  • □ 電話の受付担当者の名前は記入してあるか
  • □ 自分なら来院したい・予約したいと思えるか

 

よくある間違い

  • 広告業者・集客代行コンサルに任せっきりにしている
  • 治療院(治療家)の目線で文章を書いている
  • 3原則(見ない・信じない・行動しない)を忘れて作っている
  • 言葉・表現が嘘くさい(例:絶対に改善させます!など)
  • できない約束をしている(例:どんな症状も必ず1回で改善させます!など)
  • 具体性がない(誰の・何が・どうなるのか、をしっかり示すことが大事)

 

治療院の集客|チラシの反応をあげるために欠かせない知識

作成したチラシを使って治療院の集客活動をする上で、欠かすことができない知識・考え方を解説します。チラシ集客を実践してく上で、とても重要なポイントになるので、しっかり確認しておいてください。

  • チラシを1回配っただけで効果を決め付けない
  • ターゲットは治療院のことを知らないことが当たり前
  • 1回出して反応率に一喜一憂しない
  • チラシは何度も巻いて反応を確かめるもの
  • チラシは人によって見るタイミングが違う
  • チラシを配る時間帯・地域によっても反応が違う
  • 配ったチラシが良いか・悪いのかはトライ&エラーの中で確かめる
  • 配った地域・配った枚数・配った時間帯・反応率などは

 

■チラシと法律

チラシを配布する場合、国家資格者は注意が必要です。柔道整復師の柔道整復師法第24条、あん摩マツサージ指圧師、鍼灸師であれば、あはき法第7条に、広告に関することが書かれています。

ここで法律内容の説明はしませんので、一度自分で確認するようにしてください。法律を読めばわかるのですが、法律の範囲内で作成したチラシでは、集客できるチラシを作ることができません。例えば、「値段の表記ができない」などの縛りがあるからです。

法律を破ることはできないので、基本的に国家資格者がチラシを出すことはできないということです。

一方、民間資格の整体やカイロプラクティックであれば管轄する法律がありません。なので、景品表示法や医師法、薬事法などに抵触していなければ法律違反にはなりません。このような理由からも、民間資格者であればチラシ集客を実践することは非常に価値のあることです。

 

まとめ

治療院が新規患者様を集客するためのチラシの作り方を解説しました。チラシ作成は8つ構成要素を明確にすることが重要です。

  1. プロフィール
  2. ブレット (別名:ボレット)
  3. お客様の声
  4. オファー
  5. 限定性
  6. プロフィール
  7. ミッション
  8. CTA

上記8つの構成要素を明確にすることからチラシの作成に取り掛かってください。明確にした8つの構成要素をテンプレートに当てはめることでチラシを完成させることができます。まずはテンプレートに従ってチラシを作成し、実際に配ることでチラシの反応を確かめてください。

しかし、チラシを作る際に忘れてはいけない要素が2つあります。それは「チラシの目的の明確化」と「ターゲット設定」です。

8つの構成要素とテンプレートを使ってチラシを作成しても、2つの要素が欠けていると反応を出すことができません。成功している治療院のチラシをそのままマネしても反応が出ない原因も、チラシの目的やターゲットがずれてしまうからです。チラシの目的とターゲットが合致することで集客できるチラシが完成します。

「チラシの目的」や「ターゲット設定」は外部から見てもわからない治療院のマーケティング戦略の一部です。治療院として成功を手に入れるためには、ライバルの治療院からは見えない部分の戦略づくりがとても重要になります。

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