人を癒やす仕事がしたい!
そう考えてセラピストを目指す方も多いのではないでしょうか?
でも、資格は持っていない。それでも挑戦できるのでしょうか?
今回の記事ではセラピストに資格なしで挑戦した場合に
- どの様なリスクや注意点が考えられるのか?
- 給料や待遇に響くのか?
- 整体師も資格が無ければ、セラピストと同じ様な働き方になるのか?
など様々な違いや働き方の比較をして、考えられることをまとめていきます。
目次
セラピストは資格なしでもなれます!
「セラピストとは何か?整体師と仕事の違いをどこよりも詳しく解説!」の記事でも紹介していますが、セラピストは資格無しでもなれます。
資格なしセラピストの3つの「リスク」
しかし、資格無しでなるということは大きく3つのリスクがあります。
資格なしセラピストのリスク
- 実績がないとお客様の「安心感」を得られるのは難しい
- 医療機器は使えない
- 雇用の場合、給料や待遇が悪いことがある
お客様は心身に問題を抱えているわけなので、よほどの実力とコミュニケーション能力がない限り、資格無しでセラピストになるということは多くのライバルと比べられると信用性にかけてしまう点があります。
また、セラピストのタイプにもよりますが国家資格保有者でしか使えない機械(レントゲンやレーザーなど)は国の法律によって資格なしの者が使用する事を禁止しています。
どこかに就職する場合ですが、「資格あり」の方が優遇される傾向があるので、どうしても最低時給から〜変化がなければそのままという待遇になりかねません。
では私の専門である「整体師は?」というと・・・
整体師も資格なしでなれます!
整体師は「国家資格が必要なのか?」と思われがちな仕事ですが、結論から言うと整体師も資格なしでなれます。
⇒ 整体師になるにはどんな免許や資格が必要なのか?が2分で分かる!
そして、整体には大きく2タイプの施術方を行う人がいますのでそちらから説明していきます。
大きく2つに分けられる整体師のタイプ
- リラクゼーション(癒し)を目的としたもの
- 痛みの根本的な改善や「治療」を目的とするもの
本来「整体」とは西洋医療では解決できない部分を補う日本で生まれて発展してきた代替医療の一つです。
老化やストレスによって身体に現れる不調を改善するために、人間の自然治癒力を高めていく手技療法です。
整体師がお客様の体を確認
筋肉のほぐしや骨格矯正、骨盤矯正といった施術
じっくりと身体のバランスを整えていく
このような施術を行います。
⇒詳しくは【整体師になりたいあなたへ】整体師の仕事と役割を3分でサクッ解説!にて
リラクゼーションを目的とした整体師は「整体師」というよりも「リラクゼーションセラピスト」
つまり、マッサージセラピストやボディケアセラピストは『1.リラクゼーション(癒し)を目的とした整体師』にあたります。
資格なしタイプの「資格なし」で求人に応募する場合は、独自の施術法を学んでいたとしても「リラクゼーションセラピスト」の一括りとして考えられているのが現状です。
ただし、法律上、セラピストと同様のリスクがあります。
リラクゼーション目的は「医療法」のNGワードは使ってはいけない
セラピストでも整体師でも資格なしで「リラクゼーション」を目的とするなら気をつけなければならない共通の注意事項があります。
それは「医師法」に引っかかるNGワードの使用です。
NGワードはお客様との間の会話で使うこともさながら、求人や集客の様々な場で使うことが禁止されている言葉です。
【セラピストや整体師が気をつけたいNGワード】
- 治療 ・診療
- 診察・治癒・療法
- 症状
- 治す、良くなる
違法だ!と言われないために。まず意識しておくべき共通事項はあくまで、「リラクゼーション」を目的とした手業の技術をお客様に施す場合は「トリートメント/ お手入れを行う」という意識でいること。
また、お客様の体の状態が改善した時も自分が治したのだと思わずに「お客様がご自身の体の力で治しただけ」(自然治癒力を高めたということ)と考え、その様に伝えてあげることが大事です。
さて、気になる給料や待遇ですが、セラピストと整体師では働く場所などで大きな違いがあるのでしょうか?
セラピストと整体師の給料の違いは?
ところで、同じ「資格なし」でもなれるマッサージセラピストと整体師ではどちらの方が仕事のニーズやお給料が高いのでしょうか?
結論から言うと、
給料の違い
- 雇われ型であれば同程度
- 独立型であればあなたの頑張り次第
という感じです。
まず、マッサージセラピストと整体の特に技術面での仕事内容から違いを比較してみます。
仕事内容 | マッサージセラピスト | 整体師 |
筋肉の凝りをほぐす | ○ | ○ |
骨格を矯正する | × | ○ |
関節の動きをスムーズにする | × | ○ |
身体の歪みを本来の形に整える | △ | ○ |
スポーツ選手の体のケア | △ | ○ |
疲れとストレスの解消 | ○ | ○ |
現代病への対応 | ○ | ○ |
こうして見ても「〇〇セラピスト」より、整体師の方が技術がある様に見えますね。実際に、求人を検索しても、整体師の方が特定のセラピストよりも幅ひろく募集がある様に感じられます。
整体師が活躍できる仕事場
整体師が活躍できる仕事場には以下の様な場所があります。
- 整骨院 (雇用でも独立でも)
- リラクゼーションサロン
- スポーツジム
- ホテル
- 旅館
- スパ
など
雇用型で「資格なし」なら整体師もセラピストも給料はほぼ同じ扱い!
この様な法律の縛りや、セラピストの種類が多すぎる事もあり、特に全国規模の「癒し」を目的とするマッサージチェーン店の人材募集では資格がなければ「整体師」も「〇〇セラピスト」も同等の扱いで募集されています。
地域や働くお店によって異なりますが、お給料はほとんどが「歩合制」であなたにお客さんが着いた時のみ施術時間で給料が決まる(相場としては60分-2,980円、90分-4,320円)様なシステムとなっています。
- 確実に忙しくなる時間に出勤できる
- 自分にファンのお客さんがつく状態
であれば、出勤しても無駄な時間を過ごさなくてよくなります。
歩合制の後に「月給制」になる様なところは増えてきています。
資格のない方はまずは長期で働いてもやりがいや未来が本当にありそうか? そこで技術を身につけても本当に問題はなさそうか?
まずはお客さんの視点に立って見てみたり実際の働いている方の意見を聞いて見たりするのがいいでしょう。
独立型の整体師にはこんなチャンスも!
「資格あり」の治療系整体師さんの多くは自分も含めて「独立する」という道も選べます。
そんな場合のお給料や働き方ですが以下の様な特徴があります。
- 時間制よりも、その人の状態に合わせて施術時間を決める
- 1回の単価料金は4,000円~7,000円が相場
- 自宅やマンションの一室など立地に恵まれない場所で経営している
- 治療技術の勉強で数百万以上かけて勉強している
整体師の任意の資格にはスクールなどに行くと「解剖学」や「生理学」がカリキュラムに含まれていることがあります。
これらは国家資格の場合でも、医療分野に関わる仕事なら学ばなくてはならない必須科目です。
また、開業に当たっての「経営学」も実は技術とは同じくらい大事な内容です。
これらを身につけることで、より身体の痛みの根本解決になる確かな技術の習得だけでなく、就職先の幅が他よりぐんと広がるという利点があります。
⇒参考:整体師の年収はどれくらい?年収1000万円以上は夢のまた夢なのか?
「資格なし」でなるならセラピストと整体師どっちがおすすめ?
「資格なし」でセラピストになる事も整体師になる事も地域のニーズや働く環境などよって一概にどちらがおすすめとは言えない時代になってきています。
セラピストは今はその人の得意分野によって様々な選択肢があるのが魅力的です。
ただ、「何となくどこでも働き易そうだから」という思考よりも、根本的な改善や治療を目的に技術習得を真剣に取り組める「整体師」という働き方はやりがいも働きがいもあると感じています。
つまり、最終的にはあなた次第!です。
「資格はあるに越したことはない」と言えますが、まずは今後どの様な「目的」でお客さんと向き合って行きたいか?いけそうか?から考えてから行動に移すことをおすすめします。